20年前に秩父でスタートしたこの旅は、今(2020年6月)、三浦海岸まで来ています。その間、各地で心の琴線に触れる身近な風景を撮り続けてきました。これらの風景20年分を、6地区9テーマにまとめました。テーマ・場所・撮影期間は以下の通りです。ここで掲載した写真はすべてフィルムで撮影したものです。サイトの名前もフィルムフォトス(film photos :フィルムで撮影した写真という意味)としました。このサイトで身近な風景の奥深さをご覧ください。さあ、あなたもカメラ片手にあなただけの風景を見つける旅に出かけませんか!

(テーマ)  (場所)  (撮影期間)
a. 巡礼道の彩り 埼玉県・秩父市2000年5月~2011年11月
b. 人々の足跡 埼玉県・秩父市2000年8月~2015年6月
c. 伝説の山河 岩手県・遠野市2004年8月~2007年1月
d. 色彩の記憶 岩手県・遠野市2004年11月~2007年5月
e. 光の記憶 東京都・隅田川2013年11月~2018年10月
f. 水辺の光 茨城県・霞ヶ浦2014年1月~2015年10月
g. 光の記憶 東京都・京浜運河  2014年12月~2019年2月
h. モノクロームの原点 神奈川県・三浦海岸  2017年5月~現在に至る
i. 再びカラーへ 神奈川県・三浦海岸  2019年4月~現在に至る
何を伝えたいか

 それは身の回りにあるありふれた風景の奥深さです。

なぜ今時フィルムなのか?

 私はフィルム写真ばかりを撮っている訳ではありません。本業(環境コンサルタント)では割と早い時期にデジタル化しましたし、日常の家族写真はすべてデジタルです。デジタル一眼でのサクサクした感じは好きですし、最近の高級機の高画素化とミラーレス化に注目している一人です。

 この旅の途中でも何度かデジタル化を考えたことがあります。しかし、その度ごとにフィルム写真の魅力に負け、またデジタルデータの保存性の不安から切り替えることができずに現在まで来ています。

 ここで、写真データの保存性について考えてみたいと思います。今回、このサイトを立ち上げるために、20年分のフィルムを再チェックして撮影した写真を今の感覚で選定し、必要に応じてフィルムからスキャニングをやり直し、画像調整等も再度行いました。このようにフィルムの保存はちゃんと出来ています(このあたりのことは、左メニューの「撮影からサイト掲載までの手順」にも記載しています)。一方、デジタルカメラのデータとなると20年間の保管はどうでしょうか。もちろんこれまでの20年間というのは、実用的なデジタルカメラが出現しフィルムカメラにとって代わる時代でしたので直接比較は意味がありません。問題は今後どうかです。デジタルカメラの場合、普段使用するハードディスクとバックアップ用の何か(ブルーレイディスクがよいか)を準備して常にバックアップし続ける必要があります。しかも将来使用する段階で、バックアップ媒体のドライブが稼働可能な状態になっている必要があります。

 この旅は今後も体力が許す限り継続したいと考えています。今後もデジタルカメラのデータ保存には自信がありません。そのため、この旅だけはフィルムカメラで継続したいと考えています。

フィルムらしい写真とは?

 フィルムで撮った写真の特徴とは何でしょうか。私は、①粒状感がある画質、②ネガカラーの特徴的な色調、③長時間露光による撮影、の3点であると思っています。以下に事例を挙げてこれらを説明しますが、①と②がフィルムらしい写真、③については「太陽を画面に入れた長時間露光」がフィルムにしかできない写真だと思います。

 粒状感がある画質

 よく引き合いにだされるフィルム写真の特徴ですが、このサイトで掲載した写真の中で、粒状感(ザラザラ感)があるものとしては、隅田川の「ビルの中の夕暮れ」、霞ヶ浦の「静寂」、同じく霞ヶ浦の「荒廃の船着き場」の3点があります。このサイトに掲載した写真は、メモリ容量の制限から画素数をかなり軽量化してありますので、本当の粒状感が若干スポイルされていますが、それでも独特な雰囲気があるのが判ります。しかしながら、デジタルカメラでも工夫すればこれに近い画像にすることが可能ですので絶対的ではありません。

 ネガカラーの特徴的な色調

 ネガカラーの色調は特徴的です。デジタルカメラやリバーサルフィルムと違い少しボケた感じ・色褪せた感じになります。以前はこの感じは好きではありませんでしたが、最近コダックポートラを使用するようになってからは、ある条件下で出るターコイズブルーの空の色に魅力を感じています。この例としては、三浦海岸の「朽ち果てたガードポール」と「大空へ」です。デジタルカメラやリバーサルフィルムにはない独特な雰囲気がありますね。しかしながら、この色調再現もデジタルカメラで可能かもしれません。私には自信がありませんが、世の中のフォトショップの達人ならばできる人がいるかもしれません。

 長時間露光

 最後に長時間露光です。デジタルカメラでも星座を撮影する際のインターバル撮影などがありますが、文字通りのシャッター開きっぱなしの露光ではデジタルカメラではイメージセンサーの過熱などによるノイズ発生が問題になります。それでもノイズキャンセリングなどでかなりの長時間露光が可能なようです。一方、霞ヶ浦の「16時36分から18時13分までの軌跡」のように、太陽を画面に取り込んだ長時間露光はさすがにデジタルカメラでは躊躇されます。NDフィルタを装着したとしても、イメージセンサーの焼き付けが懸念されるからです。そのため、長時間露光の中でも「太陽を画面に入れた長時間露光」についてはフィルムカメラの独壇場と言えるのではないでしょうか。

この旅の今後の展開は?

 この旅は三浦海岸で完結しません。今後、多摩川沿川、首都圏の公園などへの展開を予定しています。秩父からの流れを維持したいため、今後もフィルムカメラを使用します。フィルムがある限り継続したいと思います。

お願い

 拙い作品ではありますが、ここに掲載しました写真は、どれもかつて相当な時間・お金・情熱をかけて撮ったものばかりです。どうか、無断転用はご遠慮いただければと思います(個人でのご使用はかまいません)。このサイトで楽しんで頂ければと思います。

ご感想をお聞かせください!

このサイトをご覧になってのご感想を、ぜひお聞かせください。tzfilmphotos@filmphotos.net


【掲載履歴】

2020年6月7日:初版(「このサイトについて」、「a. 巡礼道の彩り」、「b. 人々の足跡」、「c. 伝説の山河」、「d. 色彩の記憶」、「e. 光の記憶」、「f. 水辺の光」、「g. 光の記憶」、「h. モノクロームの原点」及び「i. 再びカラーへ」)を公開。